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ある朝、ぶた小屋にポツンと、ちいさなドラゴンがいました。 母さんぶたが、産んだのでしょうか。 でも、ドラゴンはおっぱいにするどい歯でかみつくので 母さんぶたは、あまりドラゴンが好きではないみたいでした。 わたしとおとうとは、毎日、 ドラゴンにえさを与えに、ぶた小屋にいきました。 ドラゴンは、ろうそくが大好物なのです。 機嫌のいいときは、赤くて大きな目でじっとみつめ しずかに笑って、しっぽをゆっくりふります。 ときどきは、小屋の隅でじっとわらをかんだり、 涙をうかべていることも、あります。 無邪気で、気分屋で、 とてもとても愛おしい、小さなドラゴン。 たのしい日々は過ぎていき、 夕焼けのうつくしい日、別れの日、 それも突然、やってきました。 スウェーデンの森の、ピンとはった空気の中で、 夕日はどんなにかうつくしいのでしょう。 どんな気持ちを、かきたてるのでしょう。 夕日にむかって歌いながらとんでいったドラゴンは、 きっと、もう戻ってきませんし、 そのたねあかしも、ありません。 ただ、本をとじて、そっと目をつむると、 それから・・澄んだ秋の夕日に出会うと、 いつだって、ドラゴンは、こころの中にもどってくるのです。 かわいい、ドラゴン。 |
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