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エンジェルエンジェルエンジェル



梨木香歩 作

原生林

1470円


165P 18センチ


お母さんにかわり、寝たきりのおばあちゃんの
夜中のトイレの付き添いをすることになった、コウコ。

その役目をひきうけることで
飼うことの許しのでた熱帯魚のモーター音が、
夜の空気をしずかに揺らし、何かが、覚醒しはじめる。

そうして扉のひらかれた、
熱帯魚と、コウコと、おばあちゃんの
密やかな時間は、ゆるやかな流れをつくり・・・


進学校に通うコウコは、
ものごとのよく見える聡明な少女で、
ひそかに情緒不安定、カフェイン依存。

寝たきりのおばあちゃんは、
旧家で育ち、ミッション系の女学校に通い、
そこで自らのつけた小さな傷を、胸の底にかくす。

交互に語られる、
コウコの今と、
おばあちゃんがさわちゃんだった、昔から、
ぽたり、ぽたりと、落ちて、あつまる、思考が、
夜中の濃いコーヒーのように
ゆっくり、ゆっくりと、沁みていきます。


秘密を守るような、しっかりと固い箱にはいった
本の作りも、この物語にとても似合います。