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ビロードうさぎ



マージョリィ・ウィリアム 作
ウィリアム・ニコルソン 絵
いしいももこ 訳

童話館出版

1470円


48P 24×18


ある、クリスマスの朝、木綿のビロードでできた
うさぎのぬいぐるみが、ぼうやのもとへやってきました。

子どもべやの高価な機械仕掛けのおもちゃたちは、
ただのぬいぐるみであるビロードうさぎをバカにし、
胸を痛めるうさぎに、一番年寄りの木馬が、そっと教えます。

もし、そのおもちゃをもっている子どもが、
ながいながいあいだ、ただのあそび相手ではなくて、
しんからかわいがっていれば、そのおもちゃは、
ほんとうのものになるものだー

それは、とても時間がかかるし、
ときには、苦しいけれど、ほんとうのものになってしまえば、
そんなこと、気にしなくなるんだ、とも。

そして、月日は流れ、
ビロードうさぎに、そのときがやってきます。


1度目は、ぼうやが。
2度目は、健気に愛された年月が、
うさぎを「ほんとう」のものへと、魔法をかけます。

何かを、すり切れるほど大切にし、
そして、いつか、離れていった思い出が、
小さな安堵と、切なさを、いつまでも胸に残す。

無垢な一途さが、ねがいをかなえる、おはなしです。