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過ぎ去っていく時間、その正体はなんなのだろう、そう思って 首をかしげるのは、子どももおとなも同じです。いちにちが、 過ぎてしまったあと、その日はどうなるのか。わたしたちのきのう という日、楽しかったこと、悲しかったこともふくめて、その日は どこにあるのか。過去とそれにまつわるさまざまな気持ちを思い出 すうえに役立ってくれるもの、それが文学です。物語をする人に とって、きのうという日は、いつも身近にあります。それは 過ぎ去った年月、何十年という時間にしてもおなじです。 ー まえがき より ノーベル賞作家のシンガーが 児童向けに書いた、最初の物語集です。 7つのみじかい物語がはいっていて、 なかの3つは、シンガーのおはなしではおなじみの まぬけなヘルムの村の長老がでてくる、笑い話。 シンガーの本では、 くすくす笑い、恐がり、最後にこころをホッとあたためながら、 ぱたんと本をとじるときには、たのしさと、もうひとつ 種みたいなものが、残ります。 普遍的な生きる知恵や勇気の素、 立ち止まり、考えるきっかけやその種。 長い月日、こころにしまっておくと、 きっと、いつか、芽がでるような・・・ 生きることや、過ぎ去っていく時間への問いは、 その答えではなく、むしろ、問うことに意味があると思います。 |
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