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夜のパパ
背伸びをしたり、意地をはったり、
甘えたり、ためしたり、そうやって、こころが成長する。

それは、みんな大切で、
ひとりではできなくて、
信頼して、共有して、認めて、支えて、背中をおしてくれる人が、必要。

だれにでも、必要で、手にするまで、
きっと、ずっと探すことになるのではないかな・・・?




お父さんのいない少女、ユリアのもとに、
お母さんの働いている夜の間だけ、留守番にくることになった
夜のパパ。

スムッゲルという名のフクロウを相棒に連れ、
石の本に囲まれ、石の本を書いている、どこか浮世離れした夜のパパは、
ユリアのよき理解者になり、「おもり」の関係をこえて
ゆっくりと、心を通わせていきます。

ふたりの出来ごとは、いつも夜に起こります。
それぞれの、昼間の生活のあとに、やってくる夜。
静かで、親密な夜。

たわいのない会話も、思い出話も、
お茶を飲むのも、美しい花の開花に立ち会うのも、
スムッゲルを自由にするのも・・・

そして、ユリアの、
「大切な秘密ほど、人に話さなければいけない」
という話に説得され、ふたりで順番に、
自分たちの間に起きたことを書いていくことになり、
この本ができあがります。


子どもとおとなの、ちょうど間のユリアの
ときにとろりと透明で美しく、ときにキラリと刃の光る、
澄んだ感性が、こころをそっとひっかく。

夜の月明かりのもとで紡がれた物語は、
夢の中の出来ごとのように、淡く輪郭をのこします。

しんとした夜に、訪ねていきたい、物語です。



「夜のパパ」 「夜のパパとユリアのひみつ」

マリア・グリーペ 作 大久保貞子 訳
ブッキング 各1890円