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スウィート・メモリーズ
物語全体も、語られるひとつひとつの小さなエピソードも、
とても、やさしく、前向きな感情をのこしてくれる物語です。





主人公は、目立つことはできるだけしたくない・・
引っ込み思案な少女、シェルビー。

その、シェルビーが、とてもとても楽しみにしていた誕生日の直前、
おばあちゃんが倒れ、面倒をみるために
しばらくの間、家族でおばあちゃんの家で過ごすことになりました。

なにもかも、思い通りにならず
不満をかくせないシェルビーに、
おばあちゃんは、古いアルバムをとりだし、語りはじめます。


おばあちゃんの生きてきた長い時間にふれ、
だれにでもある、こころの弱さにふれ、
シェルビーは、少しずつ、変わっていきます。

しまってあった、小さな種に、
ぽとんぽとんと落ちてくるしずくがあたって
すこしずつ、光にむかって伸びていくように。

そして、梅雨のあと
植物たちが一気にその速度をあげ、葉を茂らしはじめるように、
大きなつらいできごとのあと
シェルビーも、じぶんの気持ちと向き合う勇気を得て
まわりの人のために光をともせる少女へと、
大きな成長をとげるのでした。


みじかく、シンプルなストーリーです。

でも、きっと、手にした人は
なんども、なんども、読み返すと思います。

まっすぐに、生きよう。
そんな、使い古されたメッセージが、
言葉ではなく、小さな種として、こころの中に落ちてきます。

それは、とても、元気がでます。



”スウィート・メモリーズ”

ナタリー・キンシー=ワーノック 作 金原瑞人 訳
金の星社  1260円