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金鉱町のルーシー
1849年、ゴールドラッシュに湧くアメリカ。

夢追い人の母親にいやいや連れられ、家族5人
荒っぽい西部で泥まみれの生活がはじまったルーシー。

なにひとつ想い通りにならない、
ラッキーディギンズ(幸運堀り)なんて名前ばかりの
酒場がひとつと、あとはテントばかりのお粗末な町で、
母さんは、さっさと、宿屋のまかないの仕事をはじめます。

ルーシーは、手伝いながらも、故郷の東部へ強い想いを寄せ、
できるかぎりのじたばたで、ささやかな抵抗を続けますが・・・



物語は、一家とラッキーディギンズの2年半を、
ルーシーの言葉で綴ります。

考えたこともなかった、厳しい新しい生活も、
そこでときどきみつける、種みたいに小さな歓びも、
やりきれないくらいつらい、悲しい、出来ごとも。

品はないけれど、情に厚く気のいい金堀りの男たち、
代々その土地に住む、自然とともに暮してきた人々。家族。

魅力的な人々がたくさん登場し、
横糸になり、縦糸になり、物語を編み、
人生と同じように、出会いだけでなく、別れがくり返され、
ルーシーを、ルーシーの道の先へ、導いていきます。

  ・    ・    ・ 

気持ちは、自分のも、人のも、いつも
出会いの中にあるのだと、ルーシーを通して
、思います。

糸の切れた凧ではなく、ただ、身をまかせるのでもなく、
オールをもって、川を流れていたい、とも。

ルーシーは、この物語のさいごで、決断します。

その選んだ道、ではなく、「決断した」ということが、
一番大切だと、わかるようになりました。


「金鉱町のルーシー」

カレン・クシュマン 作 柳井薫 訳 あすなろ書房

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