日本の絵本 <
バスにのって
東京で生活をしていると、地平線を見ることなんてめったにありませんが、
たまに旅先などでそれが見える場所に立つと、
自分がどこまでも広がっていくような、無限の力を感じませんか・・?

水平線は、どこか、想像もできないくらい遠くのどこかに、
つながっているような自由なかんじ。

地平線は、わたし次第でどこにでも行かれるんだ・・っていう、
スタート地点にたっているような、武者震いするかんじ。

・・かな。





どこか外国の砂漠の中で、
旅人が遠くへ行くためにバスを待っています。


 
空は ひろくて
 風は そよっとしています

 まだ バスは きません

 トントンパットン  
 トンパットン


ラジオをつけ、トラックやいろんな人が通りすぎ、夜がきましたが、
まだバスはきません。

朝になり、待って待って、やっときたとおもったら・・・

旅人は、少し待って、やっぱり歩いて遠くへ行くことにしました。


 
トントンパットン
 トンパットン


バスにのっていくのも、
のったはいいけれど、あんまりぎゅうぎゅうで途中下車してしまうのも、
より道ばかりなのも、
遠くへ行くのをやめてそこに家をつくるのも、
どれもそれぞれ旅のかたち。

ただ、地平線だらけのこの絵本を見ながら
心地いいリズムに身を任せていると、
つい、歩いていってみたくなります。

だって、時間はたくさんあるんだし、
こんなに広く、続いているんだもの。

なにか、たのしいことを思いつけるような、気がするんだもの。



”バスにのって”
荒井良二 作 偕成社