かがくの絵本 <
はっぱじゃないよぼくがいる
おひさまや、月や、雲や、りんごを、
机の上の紙のすみっこに、なんとなく、描く。

わたしの描く、らくがきは、みんな兄弟。

どうしても、顔を、描いてしまうのですよ。

それが、いつも、ちょっとひかえめなかんじに
笑っている顔なので、みんな、似てしまうのです。

その顔をみると、こころが、ゆるゆると笑って、
それが、たのしいので、ついつい、また
えんぴつを持って、紙のすみに、会いにいきます。




森にも、たくさんの顔があります。

虫に食べられたり、風でこすれたり、ちぎれたりした葉っぱが、
わたしをみつけて!って、歌っています。


はっぱかな?

はっぱじゃないよ ぼくが いる

わたしは ここ

みつけてよ ぼくたちのひとみ

めとめが あえば

ともだちの はじまり

でておいで あそぼうよ

これから ともだち よろしくね

こえをそろえて あ い う え お


たくさんの葉っぱの、顔、顔。

わたしの落書きとちがって、
みんな、ぜんぶ、違う顔。

出会ってはじまる、おしゃべりも、
きっと、みんな、違う。

見つけた人によっても、もちろん、違う。


顔があると、ふいっと、気持ちが生まれるみたい。

会いたくなったら、
ふらりと、公園に、遊びにいけばいいんだね。



「はっぱじゃないよぼくがいる」

姉崎一馬 文・写真 アリス館 1470円