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| にんじんケーキ | ||||||
![]() うちきな奥さんと、せっかちでおっちょこちょいのダンナさんのお話です。 にひきのうさぎが結婚したとき、これほどお似合いの夫婦は うさぎの国じゅうさがしても見つからないだろうと、いわれていました。 夢のような結婚式でした。 そしてハネムーンからもどり、幸せいっぱいの新婚生活が始まりました。 さっそくふたりは、おたがいをよく知るために会話を始めますが、 これまで育ってきた環境も性格もまるで違うふたり、なかなかうまくかみ合いません。 「ぼくはまちでこのチョッキをかった」 「あら、そう」 「あら、そう、しかいえないのかい」 「なんていったらいいのかしら」 「いいチョッキだわ、ぼろぼろになるまでそれをきて、 きもちよくすごしてくださいな、とでもいいたまえ」 「じゃあ、いうわ」 「それからぼくは、ふゆにそなえて、たきぎをあつめた」 おくさんは、ダンナさんによろこんでもらおうと、おそわったとおり、いいました。 「ぼろぼろになるまでそれをきて、きもちよくすごしてくださいな」 「ちがうちがう。・・・・」 聞いているわたしには、どんどんズレていく会話がとても可笑しいのですが、 おくさんにとってはたまったものではなく、 しかも、だんなさんは、次第にイライラ、イライラ。 ついには、なんと、怒鳴ってしまうの! すると、今までおとなしく言う通りにしてきた奥さんは・・・ 結婚を描いた絵本で有名なものはほかにもありますが、 わたしが大好きなのは、こちらです。 育った環境も性格も違うふたりが一緒に生活をするという、 その困難さを含めて、結婚の醍醐味だもの。 結婚の本当のたのしさが、楽しい物語の芯に、 こんな風に、さらりとかわいらしく描かれるなんてね。 子ども時代はズレていく会話のおもしろさに大いに笑い、 大きくなって、誰かの奥さんや彼女になったときには うさぎの奥さんのかわいい怒りっぷりに共感したり、仲直りの方法を学んだり、 大切なことを思い出したり、やっぱり結婚っていいな、と再認識したり。 末永く、おつきあいしたい、絵本です。 絵本の扉には、愛情いっぱいにぴたっとくっつきあうふたりの姿。 そして、お話の最後には、お互いいたわり合って家にむかう、 やさしい表情のふたりの後ろ姿。 この絵本、わたしたちの結婚式の、引き出物なんだ♪ ”にんじんケーキ” ノニー・ホグロギアン 作 評論社 |
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