外国の絵本 <
ベスとベラ
やっと、初雪がふりました。

雪はうれしいけれど、
あたたかい春が、待ち遠しいな。


でも、その前に・・・




さむい、冬の日の午後のことです。

そとのお庭で、ひとりでお人形あそびをしていたベスは、
いっしょにあそぶ、ともだちがほしいなあ・・と、思っていました。

人形とふたりで、ささやかなパーティーをひらこうとしたとき、
空から、パラン!とことりがおちてきました。

ことりは、ベラといいました。

南の国への旅のしたくで、素敵なものをたくさんつめていた
ベラのちいさな旅行カバンからは、
テーブルクロスにぴったりの大きなショール、
おちゃのはいったポット、きれいなうつわに丸いパン・・
色とりどりのうつくしいいものが、次々にでてきます。

たのしいおはなしに、おいしい食べ物。

そして、まるで、雪の精みたいに、
つぎつぎに、あらわれる、かわったものたちも加わって
さあ、つめたくて、あたたかい、
雪の中のパーティーのはじまりです。

   ・    ・     ・

雪のつもる、うすぐらい午後。
ベスのほかは、みんな、きっと
あたたかで明るいおうちにいるのです。

ずっと後になって、季節がかわったときに、
あれは、夢だったのかな・・って思うような
ちょっと不思議なことがおこるのって、
たいていそんなときなんですよね。

あたらしい出会いのあふれる春を待つあいだに起きた、
鮮やかな夢みたいな、できごとのおはなしです。


冷たく、しめった空、
そこだけあたたかな空気、
舞い上がる雪、ふりしきる雪、
ベスの赤いほっぺと、鼻のあたま。

たのしいできごとを、窓から、のぞいているような心地です。

チャンスがあれば、飛びだしていく準備は、できているんですけどね。



「ベスとベラ」

アイリーン・ハース 作 たがきょうこ 訳 
福音館書店 1155円