外国の絵本 <
わたしの庭のバラの花
お店のちかくに、バラを
丹誠こめてお手入れしているお宅があります。

咲く時期だけでなく、一年中、おじさんが
お世話をしていて、その結晶が、今、開きはじめています。

バラは、華やかすぎる気がして、
自分で育てようとしたり、家に飾ることは、ないけれど、
こう、幾重にも重なった花びらが、ぎゅっとつまった
蕾がふくらんでいく様子は・・・

胸が高鳴ります。

街のあちこちのお庭で、花盛り。

園芸家のみなさん、ありがとう。
ブーケをもらうのと、おなじくらい、わくわくします!




これはわたしの庭のバラの花。

これはわたしの庭の、
バラの花でねむるハチ。

これはわたしの庭のバラの花でねむる、
ハチに日かげをつくっている、
すっとのびたタチアオイ。

これはわたしの庭のバラの花でねむる、
ハチに日かげをつくっている、
すっとのびたタチアオイのわきの、
まるいオレンジいろのきんせんか。

これは・・・



とても美しい、花壇の積みあげ歌です。

初夏の、静かな昼下がりの庭。

うっとりとふくらんでいく、言葉と、イメージ。
右側のページから、あふれていく花々。

きんせんか、百日草、ひなぎく、つりがねそう、ゆり、ぼたん・・

ちいさな野ねずみがあらわれ、
それをかぎつけた、ちぎれ耳の猫がやってくるまで
まるで、気持ちのいい日の、うたたねの夢のように
うたかたの花園が密やかに広がっていきます。

そして、また、最後に残る
初夏の静寂と、1本のバラの花。

それから、唯一の目撃者である、わたし。


お花に添えて。
贈り物にも、いかがでしょうか。



「わたしの庭のバラの花」

アーノルド・ローベル 文 アニタ・ローベル 絵
セーラー出版 1680円